あまえとやまいの境界線

甘え、と病い、ですね。
どう思いますか?
心理学的には、本人が苦しんでいて日常生活や、仕事に支障が出ていること
が一応の境界線とされているそうです。
が、本人の主観的な苦しさは、客観的に測定することが出来ませんよね。
また、支障が出るのも、本人のやる気次第、とも思われることもあります。


主人のところで働き始めた、男の子のそれから、なのですが、
仕事を遅刻する日や、仕事に来れない日が多くなってきました。
主人も、いろいろなことを話しをしてはいますが
なかなか今までの生活から、変わることが出来ないようです。

そりゃそうです。
中学校の半ばから、学校を休みがちになって、それから
学校へ行ったり行かなかったり
仕事も行ったり、行かなかったりの生活を、ずっとしてきたわけですから
ここへ来て、人が変わったように仕事に来る。
というのは考えにくいことです。

主人は、仕事の段取りもあって、ストレスのようです。

毎朝、今日は来るのか。
朝来なかったら、連絡は入っているのか、携帯を見る。
昼になっても来なかったら、どうしているのか気になる。
考えたくないのに、考えてしまう。
考えることが、無駄なことのように思う。

わかります。
でも、考えてしまうことを止めることは出来ないし
いいやん、考えるだけ、考えてあげたら。
確かに、何にもならないし、彼の生活を変えることは出来ない。
ですが主人が、考えることができるなら、
考えることだけでも、してあげたらいいんじゃない。
と思います。
それができるんだから。

彼が、甘えの中にいるのか、はたまたこれは病い、なのか。
私は両方じゃないか、と思っています。
本人は、苦しんでいるんじゃないか。
仕事も行こうとしているのに、行けないんじゃないか。
そして問題は、心の中のこと、だと思っています。
心の中のことであるがゆえに、難しいです。
見えないから。
本人にも見えているのかすら、わからないから。


私が彼の親だったら、どうするかな、と考えました。
もう19歳になっているし、男の子でもあるから
スキンシップはなかなか難しいかもしれませんが、出来るだけ、そばにいるかな。
話を聞いて(話をしてくれないかもしれないけど)
自分の心の内を、真剣に話して(聞いてくれないかもしれないけど)
とことん、向き合うことをするかな、と思います。

そんな生易しいものじゃない!と
長年向き合われてきた親御さんには
言われるかもしれないですが
彼は、甘えているかもしれないけど、彼なりに
何かを抱えているんじゃないか、と感じるから、です。

私の考えでは、親としてはね。
究極には、子供には、生きていてさえいてくれたら、それでいい。
なのですが
親も歳を取っていくわけですし、いつまでも元気でいるわけでもない。
自分の子が一人になった時に、ひとりで歩いて行けるようにするまでが
子育てじゃないかと思います。


まだいける。
全然、間に合うと思っています。
いつもここから、がスタートです。

主人は、自分からは解雇しない、と言っています。
が、ちょっと見ていてしんどそうだな、と思う時もあります。
でも、大丈夫大丈夫!と励ましながら
少しでも長く、主人と2人で、彼を見守ることが出来たらいいな、と
思っています。


今は自分の世界だけしか、見えていないかもしれないけど
もう少し、顔を上げて、広い世界を見渡すことが出来たら
自分だけの世界が、それはそれはちっぽけで
自分の悩みも大したことないな、
と思える時が来るかもしれないからさ。

今日も一緒に生きていこう。





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