サーブカット その2

サーブカットをするときに、最初にしなくてはいけないことは
落下点の予想、です。
その1でもお伝えしたように
必ず、相手のコートエンドライン後方から、打たれるサーブです。
打たれた後、ネット上を通過するくらいには
どこに、どんなサーブが落ちるか、予想しておきたい、です。

バレーボールは、ボールを床にデッドしたら負け。
相手にポイントが入る、という競技です。
サーブカットに限らず、レシーブ、チャンスボール
セッターがあげるトス、チームメイトがあげるレシーブボールのゆくえ
まで、全て落下点を予想し、床にデッドする前に、つなぐ必要があります。

ただ、サーブカットの場合、サーブが遠方から打たれるため
予想がつけにくい、のに加えて、その変化によって落下点が
多少変わるため、難易度が少しあがります。
のうえに、フォーメーションによって、誰がカットを取るか?
の判断が加わります。

サーブを狙う場所として、カットに入った人の正面ではなく
後ろ2人の間、とか、フォワードとバックの間、とか
セッターがトスアップに入ってくるところ、とかを狙え。
と言われるのは、そのためです。
相手への判断材料を増やし、惑わすためです。

その対策としては、ひとつひとつのフォーメーションで、
カットをする配分をチーム内で決めておく、ことが挙げられます。
ここへ飛んで来たら、この人が取る、というような。

そして、どこにサーブが落ちようとしているのか、の判断を
早く言ってあげる、ことじゃないか、と思います。
みなが、動くための準備を少しでも早く、できるからです。
判断するのは、サーブが飛んできた正面に入った人、ではなく
横から、サーブの軌道が見える人、がいいでしょう。

その判断が、難しいんじゃん!
ですよねw

チームでは、自分の周りにくるサーブに対して
ライトポジションである私が、するようにしています。
ライトなので、飛んで来るボールを主に横から見ることができます。
サーブが前に落ちるのか、伸びるのか。
フォワードが取るのか、バックなのか
入っているのか、いないのか。
速いサーブに対しては、準備を早くする。

もちろん、間違うこともあります。
でも、判断することをたくさん経験する。
それを声に出して指示を出す。
ことをしないと、いつまでも自分主導で動けるように
ならないんじゃないか、と思っています。

バレーボールは判断の連続です。
ボールが床にデッドする前に、動きださないと間に合いません。
判断を早くすることが、次のプレーに取り掛かるための準備を早くし
結果、そのプレーをするために、体の力をフルで使うことができる。

間違ってもいいんです。
みな、心の中で判断はしています。
それを一歩進んで、声に出して指示。することで
サーブカットだけでなく、その他のプレーでも
自分主導のバレーボールを、展開することができるのではないでしょうか。


って、いつからサーブカットの練習始めるねん。
の声が聞こえてきたのでw
ボールを使った、サーブカットの練習をすることにしましょうか。

フルコートを使います。
まずは、ひとりずつからいきましょう。
自分の、カットの形を作るための練習、からです。

サーブのボール出しをする人です。
最初のうちは、エンドライン後方からでなくても、いいと思います。
ボールを出す方も、カットする方も、慣れて来たらエンドライン後方から、打ちます。
サーブは下から、ボールをすくうように打ちます。
いわば、チャンスボールです。
下からすくったサーブは、その頂点を境に
あがった軌道と同じような軌道で、落ちてくるでしょう。
落下点が予想しやすい、ですね。

サーブカットをする方です。
打たれた瞬間、ボールの落下点を予想します。
その50㎝程度、後方まで移動します。
その位置に入ったら、あげる目標であるセッターを視界に入れます。
カットのための形づくり。
ボールの下に腰を入れて、サーブカットをします。

ボールが手に当たる瞬間。
ひざと腰をぐっと入れて、腕に当たる一瞬の中で
腕を、カットを上げる方向へと伸ばします。
そうすることで、サーブの勢いを弱めることができる。
セッターがトスを上げやすいカットになる。
のではないか、と思います。

腕を伸ばすために
肩に力が入っていては、腕は自由に伸びることができません。
カットをする瞬間には
肩に力を入れないこと、を注意しましょう。

もっと細かく言えば、
腕に当たる瞬間に、腕を伸ばすことで
ボールを、最初に当たった位置より、自分の方へ一瞬戻し
カットしたボールへの回転を、ゆるやかな逆回転にしようとしています。

レシーブでも同じことが言えるのですが、ここではやめておきます。

まずは、落下点がわかりやすいサーブを、打ってもらって
自分の形を作ることから、はじめていきましょう。
このサーブの時から
腰を入れて、肩の力を抜いて腕を伸ばし
ボールを一瞬自分へ戻す、感覚を掴んで欲しいと思います。

どうですか?

サーブカットをセッターに100%返球することは、プロでもできません。
相手は何とか崩そうとする。
サーブが得意な人だったらポイントを取ろうと、全力で打ってきます。
だけど、サーブポイントは取られたくありません。

だから、崩されない自分のサーブカットの形、を作ること。
簡単に崩されない気持ちの強さ、を作ること。

バレーボールはいつも自分に、何かを問いかけてきます。

この一本に、あなたの気持ちは入っていますか。
ひたむきに
まっすぐに
今日も頑張ろう。








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