アンダーパス その2

ボールを使ってアンダーパスをしてみましょう。
2人組になります。
コートを縦に使います。
6メートルくらい離れましょう。
ひとりは、ボールを下から出してあげます。ふんわり山なりのボールを出してあげましょう。
ボールを出す場所は、アンダーパスをする人が、一歩前に出して、アンダーパスを出来るように
立っている場所の1メートルくらい前めでしょうか。

一本ずつ区切ってアンダーパスをします。
ひとりはボールを出す役目。
ひとりはアンダーパスをする。
時間で交代するのもいいし、本数で交代してもいいと思います。

アンダーパスをする人です。
軽くひざを曲げて構えましょう。
両手は最初から組まないで、離した状態で待ちます。
ボールが前から飛んできました。どちらかの足を一歩前に踏み込みます。

踏み込む、でふたつ注意です。
ひとつめ、踏み込むときに、つま先の方向と、ひざの向きが同じになるようにしましょう。
つま先は外側へ開きすぎたり、内側へ入り過ぎたりしないことです。
両ひざも内側に入らないようにしましょう。
今はボールを出してくれる人の方へ、アンダーパスを持っていくので
そちらへ、つま先の向きを向けます。
ひざの向きも、つま先と同じ方向です。

バレーボールは、移動、踏み込む、ジャンプといった、主な前衛の動き。
構えて、ひざを曲げたままのレシーブの体制、ひざでのボールへの微調整。
ひざを床へ着くことも多く、ひざを酷使するスポーツだと言えます。
とっさの動きで、つま先の向きとひざの向きが一致できず、ひざをねじる状態に
なると外側や内側のじん帯を痛めます。
常に一致するよう、意識して動くことが出来ればいいのですが
実践になると、そういうわけにもいきません。

なので、今からボールが飛んでくるよーといった最初の練習から
つま先の向きと、ひざの向きを同じ方向へ出すことを意識をして
癖付けして欲しいと思います。

ふたつめ、一歩前に踏み込みますが、踏み込む方向です。
右足を一歩前に出したと想定しましょう。
前に、ではなく、右斜め前、方向へ出しましょう。
前後に足が開いてしまうと、下半身が安定せず、グラグラします。
そして、一歩を大きく出し過ぎないようにしましょう。
大きく出し過ぎると、上半身が起き上がってしまう、ことに加えて
次の動作へ移りにくくなります。

ここまでが長くなりましたが、やっとボールが触れます。
前からボールが飛んできました。右足を出しましょうか。
右斜め前に一歩踏み込んで、ボールを触る前に、体を少し沈ませて準備です。
手を組んで、腕を伸ばします、肩に力が入らないようにしましょう。
弧を描いて、ボールが落ちてきました。
少し沈んだ構えから、足首、ひざ、腰、ボールを触る腕(ひじはしっかり伸ばします)
を連動させて、ボールを飛ばしたい方へ、アンダーパスをします。

どうですか?
腕の、ボールが当たった位置はどうでしたか?
両手の、ひじより下、手首寄り部分に当たりましたか?
ひじに近かったときは、ボールの下に入り過ぎています。
もう少し、自分から離れた位置でボールを捉えるようにしましょう。
反対に、手首や親指に当たったときは、ボール一個分、自分に近い位置で
捉えるようにしましょう。
片手にしか当たっていないというときは、どちらかの腕が上に上がっています。
腕の高さを揃えましょう。

全ての動きは、自分がした体の動きのまま、ボールを捉えるようになっています。
わかりにくいですか。
自分がこうしよう!と考えてする動きの中で、うまくいかないときは、自分の体の動きや
ボールを触るタイミングの中に、必ず原因がある、ということです。
うまくいかなかった原因を探して、それを修正することで、うまくいくようになります。

私は、アンダーパスの仕方を伝えるときは、しばしば、送る、という言い方をします。
組んだ手の先の向きを床の方へ伸ばします。伸ばすことで、ボールが当たる手首から
ひじの間もピンと伸びます。肩の力は抜きます。
その状態でボールを捉え、ひじからボールを押し出すように送ります

同じ形のようで、レシーブの局面では飛んできたボールに瞬時に反応しています。
ボールをゆっくり送り出す余裕がありません。
ですが、基本となるアンダーパスで、体の使い方をしっかり身につけることで
レシーブの局面でも、ボールコントロールが出来るようになります。

意識して、アンダーパスの正しい体の使い方を、繰り返し練習します。
意識せずとも、とっさの動きで無意識に出来るようになったとき、
それがあなたの実力となります。

アンダーパスの基本の動きをしっかり身につけましょう。

次回は、アンダーパスの練習のバリエーションをお伝えします。








コメント