母と娘

2021、春高県予選が終わりました。
自宅に戻ると、さっき顔を見ることができた娘から、手紙が届いていました。
大会前に送ってくれたようです。

手紙には、こちらから送った荷物、おこづかい、手紙とありがとう、とありました。
家に帰った時は、お好み焼きが食べたい、おしるこも。
もちろん!何でも作りますとも。
みんな元気で、明日からの大会を頑張る。と書かれてありました。
うん、頑張って欲しい。
手紙の最後に、2時間目めなのにお腹が空いてきた。バイバイ、大好き。

いや、授業中やん!


娘が高校に入ってから、手紙でのやり取りをしています。
簡単に連絡が取れる時代に、手紙のやり取りもいいものだと、ちょっと思います。
入ってすぐの頃、寮生活に慣れなくて、練習にもついていけなくて
毎回、手紙の内容が重たくて、重たくて。
手紙が届くたび、心拍数が爆上がりでした。

何とかしてあげたいけど、何もできません。
ただただ、励まして、心配して
毎日、彼女が笑顔で過ごすことができるように
祈るだけの毎日でした。
辞めたい、と何度聞いたことか。

正直、辞めてもいいんじゃないか、と思っていました。
本当に耐えられないほど辛いなら
死んでしまわれるよりいい、と思っていました。

そばにいて様子を見ることができない。
わからない。
本当に何もできない。


バレーボールをしに、高校へ入る。
そして、寮生活を始めることは、もっと大変である。
覚悟はしていたのですが、想像以上に、辛かった・・。
子も、親も、しんどい一年だったと思います。
今年の2月くらいまでは、そんな調子でしたから。



下の娘は、お母ちゃんっ子です。
娘を産んで、4か月ほどでバレーボールに復帰しました。
練習にも一緒に行く、試合も連れて行く。
全国大会など泊りの試合にも、もちろん一緒です。
電車に乗って、重たい荷物を抱えて、2人の娘を両手に抱き、ベビーカーと。
若かったからできたことです。

ママさんバレーの試合中に、2階の観客席から幼い娘が、私を呼びます。
おかーちゃんー、おかーちゃん!
試合中に、コートから、なにー?と私。
お菓子食べていい??
勝手に食べてくれ!ですよ、ほんと。

機嫌のあまり良くない時には、試合中でも泣き叫んでいました。
おかーちゃんがいいの!!おかーちゃーん。
おっきな声で。
試合しているから、もうちょっと待って。

ずっと一緒にいたので
離れて暮らすことが、こんなに辛いことだとわからなかったのです。
自分のことを、あっさりした人間だと、少しくらい離れても大丈夫だと
思っていたのですが、全然違いました。

寮生活を選んだのは、娘です。
修行だな、くらいの気持ちで、離れての生活をスタートしたのですが
修行しているのは、私なのか?
何事も経験してみないと、わからないもの、です。

高校2年生になって、新入生が入ってきて、後輩ができました。
泣いてばかりではいられません。
チームでも中心となる学年になって、自覚を持つこともできたのだと思います。


あぁ、よかったな、と思います。
いろいろな人に助けてもらって、仲間と励ましあって
強くなって、自分も誰かを助ける。

しんどいときも、しんどいことも
今、頑張れば。と、目の前のことを、ひとつひとつやり抜く。
やり遂げることが、この先の人生での、大きな自信になる。

卒業するときに
ここに来て、みんなと出会えて
みんなと、乗り越えることができて、よかった!
と笑うことができるように。

まだまだこれからです。
顔をあげて、もっと上を目指して
走って欲しい。

離れていても
いつでも、どんな時も
心は、あなたのそばにいますよ












コメント