ミートの練習

今回は、ボールをミートする、練習をしてみましょう。
ミート、合わせる。ということです。

野球で、打者がバットの芯でボールを捉えること、もミートすると言います。
バレーボールでのミートも、打つときにしっかり手に当てる、合わせるということです。
野球のバットの芯でボールを捉えると、打者のスイングした力がバットとボールに伝わり
気持ちよく、ボールが飛んでいきます。

前にお伝えした、ボールの打ちつけも、ミートです。
打ちつけは、腕を伸ばした体の前、おへそくらいの位置のボールを
上から床に叩きつけます。
今日お伝えするミートは、頭上くらいに自分で上げたボールを、顔の前の高さくらいで
ボールを上からではなく、ボールの前面を、自分のスイングに合わせて打ちます。

ボールを手にミートできると、
自分の力が、ボールに最大限伝わって、力強いボールを打つことができる。
自分の打ちたいところへ打つことができる。
打つボールの強弱、左右の方向を、自分でコントロールすることができるようになります。

最終的には、アタックの局面でそれができるように、まずはミートだけの練習をしましょう。


2人組になります。
コートを縦に使います。
打つ人です。(ここでは右利きと想定します)
両手でボールをあげてみましょう。

ボールを持った両手の真上に、1m強くらいの高さであげます。
あげたと同時に打つ準備です。

左手は、ボールをあげた場所から、やや上にあげています。
左肩が前に出ています。
打つ準備に入った右手は、ひじを引いています。
ひじを引いているので、右胸の前側は引っ張られた状態です。
右肩も後ろへ引いています。

下半身は、左足を一歩前に出しましょう。
あげた左手、一歩前に出している左足。
打つ準備をしている右手、一歩引いた状態の右足。
目線は、ボールです。
あげたボールが落ちてきました。
打とうとする右手と入れ替わりで左手を引き、打つ瞬間にはお腹で締めます。
顔の前(おでこ寄り)くらいの高さの位置で、ボールをミートします。

どうですか?
打つ瞬間までボールから目を離さないで、しっかり見ましょう。

ボールは手に当たった高さから、直線で落ちる軌道ではなく、やや床と平行で緩やかに落ちる
軌道のイメージです。
ボールの上をミートするのではなく、ボールの前面をミートします。
ボールを叩く位置が、打ちつけの時とは違います。

ボールに手が当たった瞬間、手首にはボールを打つために、力が加わっているでしょう。
力が加わっているでしょうが、ガチーンと固定しないようにします。
打った後は、野球のボールを投げた後のような、手の形になっているといいですね。
その時にはもう手首は、ぶらーんとした状態です。
打ったボールは、前回りで回転していると上出来です。

いや、難しいですよね・・
難しいと思います。
うまく手に当たらないし。
いや、手じゃなくて、腕に当たってるし。
ボールも回ってないし。
どこにボールが飛んでいくんだ?ってところに飛んでいくし。


打つ前のすべての準備の動作では、力が入らないようにしましょう。
ボールをあげた手も、振上げた腕も、肩も、打つ前に力が入ってガチガチでは
一番力を入れて欲しい、ボールを打つ瞬間に力が入りません。

ボールをさっとあげて、腕をすっと振上げて、上半身、下半身、打つ準備から
打つ瞬間にだけ、パシーンと体の力をボールに伝えます。
全力で打つ必要はありませんよ。

ボールと、自分のスイングを合わせることが目的です。
スイングというのは、この場合、ボールを打つための動作のことです。
ボールに手を当てることばかりに気を取られてしまい、自分のスイングが崩れて
しまわないように注意しましょう。

ミートは、私もバレーボール教室で指導するまで、とても苦手でした。
教室を立ち上げたとき、前の館長にどうしたらうまく打てるのか?と
質問して、打つコツを教えてもらったことを、覚えています。
肝心のうまく打つコツの内容を、全く覚えていないのですが。
でも、それから、レシーブしやすいボールを、打てるようになったと思います。

なかなか思ったようにボールに手が当たらないという時は
打つ動作である、スイングを完成させることがまずは大事かと思います。
自分のスイングです。
ボールがない状態で、スイングの練習をしてみましょう。
スイングが固まってきたら、ボールを使って先にお伝えした、ミートの練習をしてみたら
いいかと思います。

打つ前の、ボールをあげることから、丁寧に。

ミートが上手くできるようになると
バレーボールの楽しさが、倍増しますよ。




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